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タイプセッティングを利用したプレビューと印刷

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文書情報ダイアログの印刷オプションで選択可能なオプションを次に示します. タイプセットプ レビューやタイプセット印刷には一切影響しませんでの注意してください.

オプション プレビューや印刷への効果

初期設定 印刷のデフォルト設定を利用します. ローカル設定 制御文字,ヘルパーライン,入力ボックス,

索引フィールド,マーカーフィードなど

表示メニューでチェックされている項目を表示します. 制御文字 表示メニューの設定に関係無く制御文字を表示.

ヘルパーライン 表示メニューの設定に関係無くヘルパーラインを表示. 入力ボックス 表示メニューの設定に関係無く入力ボックスを表示. 索引フィールド 表示メニューの設定に関係無く索引フィールドを表示. マーカーフィールド 表示メニューの設定に関係無くマーカーフィールドを表示. 印刷

すべての文字を黒 タグでカラーが指定されていても テキストタグを黒色で表示.

すべての線を黒 カラーが指定されていても線を黒色で表示. 背景を透明に カラーが指定されていても背景を透明に. 灰色ボックスを透明に 灰色ボックスの背景色を透明に.

灰色ボックスを隠す 索引フィールドとマーカーフィールドを除く灰色 (マーカーを除く) ボックスを表示しません. 索引フィールドとマーカー

フィールドの表示は表示メニューで行ないます. 現在の拡大率を利用する 文書画面の拡大率を利用します.

拡大率 印刷用の拡大率を利用します.

これらのオプションの中には場合によって利用できないものもあります. 例えば,初期設定を利 用するオプションの場合,印刷項目のオプションを設定することはできません.

◮ 印刷オプションを設定する

1. ファイルメニューから文書情報を選択します.

2. 印刷オプションのタブを表示し,目的のオプションを選択します.

3. 変 更 し た 設 定 状 態 を, デ フ ォ ル ト 設 定 と す る 場 合 は 初 期 設 定 に す るボ タ ン を ク リ ッ ク し ます.

4. OKボタンをクリックします.

直接起動する場合は,プログラムグループのアイコンを選択します.

SWPまたはSW をインストールすると,次に示すLATEX サポートファイルがインストールさ れます.

• TEX Computer Modern (cm)フォント.

• TEX DCフォント. これは英語以外の言語に含まれる文字を含んだ文字フォントです. DC

フォントはComputer Modernフォントと同じフォントを持ち, TEXのタイプセッティン グ機能を英語以外の言語にも対応させるようにします.

• latex ml.fmt. DCフォント用にプリコンパイルされたフォーマットファイルです. ドイツ

語,フランス語,オランダ語用のハイフネーションパターンが用意されています. TEX LATEXに精通したユーザであれば,これらの言語以外のハイフネーションパターンを持った フォーマットファイルを新たに作成することができます. 詳細はオンラインヘルプを参照し てください.

フォーマットファイルとはプリコンパイルされた,瞬時に起動可能なLATEX マクロセット で,特殊なバイナリーファイルです. フォーマットファイルには,ハイフネーションパター ンやプリロードされるフォントの情報も含まれています. フォーマットファイルは文書をタ イプセットするときにTEX フォーマッタをLATEX フォーマッタ用の機能に拡張します.

• latex.fmtpdflatex.fmt. 追加されたフォーマットファイルです. cmフォントでプリコ

ンパイルされ英語のハイフネーションパターンのみを含みます.

本マニュアルに記載されていないTEX LATEX に関する情報は市販の書籍を参照してくだ さい. TEX に関する詳細な情報はDonald E. Knuth氏のThe TEXbook,LATEX に関する情報 はLeslie Lamport氏の LATEX, A Document Preparation System , Michel Goossens, Frank Mittelbach, Alexander Samarin氏らによるThe LATEX Companion,Helmut LopkaPatrick W. Daly 氏 に よ る A Guide to LATEX: Document Preparation for Beginners and Advanced Users などを参照してください.

SWPおよびSW,使ってLATEX またはpdfLATEXでタイプセッティングすることができます. いくつかの例外を除けば,その手順は同一です. その結果は本質的に同じものですが,ファイル形 式が異なります. DVIPDFでは,利用できる画像の種類が異なります. また. PDFファイル はタイプセットDVIファイルではできない機能もあります. 特にSWPSW で作成したPDF ファイルは, TrueTEXプレビューワではサポートされていないrotatingなどのLATEXパッケージ を利用することができます. hyperref パッケージを文書に追加すると, PDFへのコンパイルを行 うと,クロスリファレンスはハイパーテキストリンクに変換され,文書の本文にリンクされた内容 を含む表が作成されます.

文書をタイプセットする前に, DVI出力またはPDF出力のいずれかを指定するための出力オプ ションを選択することができます. プログラムはテンポラリファイルを用意するためにオプション を利用し,そこにはDVIまたはPDFに出力のための全ての数式,プロット,画像が含まれていま す. デフォルトはDVI出力ですが,その設定に関係なく,文書をタイプセットすると正しくDVI またはPDFファイルを作成します. PDFを作成する場合,また,デフォルトをPDF出力に変更 するとプログラムはPDFファイルを作成しタイプセッティング作業中に作成されたテンポラリ ファイルを保存します. デフォルトをPDF出力に変更しなくても, PDFファイルを作成すること

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は可能ですが,テンポラリファイルは保存されません. これについては,ほとんどのユーザにとっ て考慮する必要はありません.

◮出力オプションを選択する

1. タイプセットメニューから出力選択を選択します.

2. 目的のオプションをチェックします. デフォルトでは, DVI出力時です.

3. OKをクリックします.

また,プログラムはプロットや画像を含むPDFタイプセッティングのためのデフォルト設定を 用意しています. デフォルトはあらゆる文書に適合可能で,大抵のユーザがそれらを変更する必要 のないようにしています.

しかし,必要に応じて,3文書の基本操作”に記載されている方法で,デフォルトの設定を 変更することも可能です。プロットや画像を元の形式のまま残したり,それらをエクスポートし ないようにしたり,デフォルトの形式(PDF)や指定した形式でエクスポートすることができます. 種類の異なる画像,たとえばラスター形式とベクター形式にそれぞれ異なる画像形式を指定するこ とができ,同様にいくつかの画像を集めて作成したグループにもそれぞれ画像形式を指定すること ができます. プログラムはPDF画像エクスポートオプションダイアログに表示されているグルー プ順にエクスポート形式を適用します. この順番は変更可能です. プロットを画像としてエクス ポートを選択した場合,プログラムは全てのプロットに1つの形式を適用します. エクスポート形 式の選択に加えて,エクスポートする画像の命名法を選択することもできます. プログラムは画像 がPDFファイルに貼り付けられる前にこの命名法を使用します. プログラムは通常,文書ファイ ルのあるフォルダ内のサブフォルダに画像をエクスポートしますが、別のサブフォルダを指定す ることもできます.

◮PDF出力設定を指定する

1. タイプセットメニューから一般的な設定を選択します.

2. 文書がハイパーテキストリンク含む.texファイルで,そのリンクをPDFファイルに変換さ せる場合は, .texリンクのターゲットを.pdfに変換チェックボックスをチェックします. 3. 画像エクスポートの設定を変更する場合は, PDF画像設定ボタンをクリックし、表示され

るダイアログで必要な変更を施します.

4. OKボタンをクリックして.一般的な設定ダイアログボックスを閉じます.

タイプセットメニューまたはタイプセットツールバーのコマンドでタイプセットを実行すると, プログラムはLATEX またはpdfLATEXを使って,文書をコンパイルし,プレビューや印刷を行い ます. 文書を保存したり、印刷する場合、大変な量の時間と紙を消費します. 必ずプレビューを 行ってください。

8.3.1 文書のタイプセットコンパイル

タイプセット出力する文書をコンパイルすると,プログラムは文書をLATEX またはpdfLATEX

に掛け, TEX コマンドを解析し,式番号,クロスリファレンスを始めとする文書要素を自動作成し

ます. 作成される文書要素はユーザが意図して作成するものもありますし,タイプセッティング仕 様によって作成されるものもあります. 自動作成される文書要素には目次,図の一覧,表の一覧, 献目録,索引などがあります.

複雑な構造を持つ文書の場合は普通, LATEX またはpdfLATEXに数回掛けます. 実際,クロスリ ファレンスを設定した場合は, 2回コンパイルする必要があります. 目次がある場合は3回コンパ イルします. プログラムは自動的にその必要回数を設定してコンパイルを実行しますが,ユーザが 変更することもできます. コンパイルを実行する過程で, LATEX またはpdfLATEXはセクション 名やクロスリファンレンス,マーカーなどの情報を補助ファイルに記録します. 補助ファイルには 普通,拡張子.auxが付きます. このファイルは目次とクロスリファレンスの作成のために利用され ます.

• LATEX が文書を処理している間,ユーザはプログラムを操作できません. 画面上にはコンパ イルの進行状況を示すステータスバーが表示されます. LATEX ウィンドウを開いておけば 処理過程を具体的に画面表示させることができます. 詳細は本章, LATEX の操作の項で解説 します. コンパイルを行なうことによって文書をタイプセッティング仕様に従ってタイプ セットします. そして出力装置に依存しない.dviファイルを作成します. dviファイルは画 面上でプレビューしたり,印刷することができます.